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「人生、成り行き」

贔屓の千葉ロッテ・ヴァンフォーレ甲府を中心に、四方山話を書いている雑記ブログです。あとさだまさしとかも。

人生、成り行き

昔、若き頃の双葉山を指して「力がつけば欠点が欠点ではなくなる。」と言った玉錦という横綱がいた。

雑談 スポーツ

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昨日こんな記事を書きました。

www.muroktu.com

この際に「あー、近いうちになんかきっかけ掴んで、相撲史でも取り上げて記事書きたいわー」となんて、思いつつも、「そんなタイミングあるんかいな」と自己ツッコミしつつしみじみ考えてたことがありました。で、

ブログを書いていてはたと気づいたバカなこと。 - オタガジェット48 略してOTG48

今朝がた、(ちょぼちょぼと聞くのを再開しはじめて再び行くようになった)某氏のツイキャスでお知り合いになった方のブログの記事を拝読しまして、「ああ、これはひょっとしたら相撲史に絡んだ話が書けるかも」と(苦笑)

「オンリーワンよりもナンバーワン」に憧れてましたねえ…昔は。

ま、今でこそ私も、SMAPの歌ではないですが「ナンバーワンよりもオンリーワン」みたいな考え方を唯我独尊のごとく突っ走ってるんですが(笑)、かつて20代半ばの頃には、いろんな趣味の面や実生活の面で「オンリーワンよりもナンバーワン」みたいな向上心ばりばりでやっていた時期もありました。ただ、飽きっぽい性格なのと、ひねくれているのですぐに冷めてしまい、「オンリーワンの方が面白いや」となってしまったんですけども。

ちょうどこのブログを書かれている方はそんな当時の私の年齢位の方だそうで、仮に自分と同じぐらいの年齢の方とか、近い年齢の方だったら「おいおい」となるとこですが、むしろ「うーん、それはわからんでもないなー」と思ってしまった次第でした。

「ちょっとだけ強かった」頃の双葉山

で、この記事を読んで思い出したのが、昭和戦前期の大横綱・双葉山の逸話でした。

伝説の名横綱 双葉山―六十九連勝全記録 (中公文庫)

伝説の名横綱 双葉山―六十九連勝全記録 (中公文庫)

 

双葉山は後に前頭時代から連勝が始まり当時は年2場所11日制の大相撲本場所で69連勝を果たし、連勝が終わった時には前頭2枚目→関脇→大関→横綱と昇進をしていた、という「常勝将軍」と呼ばれた力士でした。現在の「平成の大横綱」白鵬が尊敬してやまないと公言している力士で、3年ほど前に双葉山の地元・大分で双葉山生誕100周年を記念した土俵入りを行った際、通常は不知火型の土俵入りをする白鵬が、双葉山が行っていた雲竜型の土俵入りを披露した、という逸話があったほどでした。

※この双葉山旋風のあおりを受けて、連日国技館は満員御礼が続き、大相撲の本場所は11日→13日→15日と日程が延びていき、現在の15日制になって言った次第です。

ただし、この双葉山という力士、入門時から「将来の横綱」として期待されていた…わけでもなく、最初は負け越しまではしなかったんですがいつもギリギリ勝ち越しで序の口、序二段、三段目、幕下…昇進し、4年後には十両昇進となるんですが、圧倒的な実力というわけではない代わりに、物凄い稽古熱心で午前4時から稽古を始めて「うるさくて眠れない!!」と兄弟子ににらまれて、しごきやいじめ、いわゆる「かわいがり」を受けるなど、その稽古量で鍛えて強くなっていったというタイプだったそうです。

で、幕下から十両時代・幕内に入った頃は、負け越しも多々あったそうで、特にその相撲の勝ち方があまりにも正攻法過ぎてしまい、相手に攻め込まれてたところを、うっちゃって逆転勝ちをするという勝ち方が非常に多くて「双葉山は昔からちょっとだけ強い」だの「うっちゃり双葉」とか「正攻法過ぎる」という批判が多かったんだそうです。

※ついでに書くと十両時代に、力士の待遇改善を求めた「春秋園事件」があり、半分以上の幕内力士が大量に脱退したことがあり、十両にいた双葉山が人数合わせで幕内に昇進したという事もありました。

ちなみにうっちゃりができた要因としては、大の稽古熱心だったことと、入門前に元々家業が船乗りだったんで足腰が異常に強かったんだそうですね。

双葉山の前に「常勝将軍」と呼ばれていた横綱がいた。

その双葉山が「常勝将軍」と呼ばれる前に、実はそう呼ばれていたのは当時の角界の第一人者だった横綱・玉錦(たまにしき)という力士でした。その玉錦、昔から稽古熱心だった双葉山に部屋・一門の枠を超えて稽古をつけたりするなどかわいがっていたんだそうで、この玉錦だけは双葉山批判に対して、

「いや、双葉山の相撲は今はあれで良いんだ。力がつけば欠点が欠点でなくなるから大丈夫だ」

と、庇っていたんだそうです。

その後、双葉山は持病として患っていた鼻の蓄膿症の手術をするために入院するんですが、ここで稽古ができなかった事が逆に体重が一気に増え(←実はこういうパターンで化ける力士は結構多いんです)、今までは力不足だったがゆえに相手に良いように相撲を取られて逆転勝ちしていた相撲が、「相手よりも出遅れたように見せながらも、先手を取り、そこから食い止めた後に上手投げや吊りだしで」勝てるようになったんだそうです。この戦法を「後の先(ごのせん)」というんですが、これは出足が凄い場合は先に立った相手よりも後から入った方が、低い角度で入れる(両腕で廻しが取れるなども含めて)から物凄く有利な態勢になるんだそうです。

結果的にこの「後の先」で黄金時代を築くことになります。連勝が始まった場所(昭和11年1月場所/当時は1月場所と7月場所しかありませんでした)で9勝2敗で大きく勝ち越すと、その後は5連続全勝優勝。最初の場所では当時の第一人者だった玉錦に負けるも(この場所では玉錦は全勝優勝していました)、次の場所ではこの時点まで続いていた玉錦の27連勝を止める大殊勲を上げた以降、玉錦には一度も負けることはなく、玉錦自身は盲腸をこじらせた腹膜炎で現役のまま亡くなることになる、という「覇者が交代した大一番」として語り継がれていたんだそうです。

ちなみに双葉山は69連勝が止まった場所では体調不良もあり途中休場をしてしまうんですが、そこから更に5年間・10場所で7回の優勝(3場所連続全勝優勝は後に白鵬に4場所連続全勝優勝で塗り替えられるまで最高記録だったそうです)を果たすなどむしろ全盛期は69連勝が止まった後ではないか、という充実ぶりを見せ、土俵上の態度も素晴らしく、今日まで力士の模範とされているそうです。

「力がつけば欠点が欠点ではなくなる。」

とまあ、ここまで延々と相撲史を書いてきたんですが、何が言いたかったのか、といえば、先輩横綱・玉錦が若き頃の双葉山を庇った際に言った、

「いや、双葉山の相撲は今はあれで良いんだ。力がつけば欠点が欠点でなくなるから大丈夫だ」

の部分なんですね。

実は玉錦は、それこそ双葉山が今で言うとこの白鵬とすれば、それこそ朝青龍のようなタイプの力士だったんだそうで(横綱になる前の白鵬も出稽古などで朝青龍に目をかけてもらい鍛えてもらっていたそうです)、強いんだけど物凄く「粗暴」で、関脇時代には準優勝3回・優勝1回をしたにも書かわず、そして大関時代に3場所連続優勝を達成したのに、当時の番付編成事情(大関や横綱の人数が多かったなど)と、「こいつは素行が悪いから」という理由で番付を留め置かれたことがある、という力士だったそうです。真偽はさておき、激怒した玉錦が日本刀を持って当時の協会幹部を追いかけまわした、という噂も出たほどでした。

無頼ケンカ玉 剛勇横綱 玉錦

無頼ケンカ玉 剛勇横綱 玉錦

 

ただ、玉錦という力士も、もともとは小部屋だった当時の二所ノ関部屋に入門するも、土俵もない部屋だったので稽古相手を求めて当時角界随一の相撲部屋だった出羽海(でわのうみ)部屋に預けられて、当時の横綱であり大正時代の最強力士と言われていた栃木山に稽古をつけてもらったり、公私ともに世話になったりしてもらったそうで、この力士も、最初から素質があったわけではなかったんですが、猛烈な稽古量で鍛え上げて横綱まで上り詰めた、という経験があったんで、おそらく双葉山にも自分と同じような処を見たのではないか、と思うのです。

ついでに書くと、当時は力士は親方業を兼ねたプレイングマネージャー、当時でいうとこの「二枚鑑札」が認められていまして、玉錦は現役横綱でありながら、二所ノ関部屋の親方として、後に「二所ノ関一門」となる大きな部屋・一門に育てていくことになります(後にこの一門から、初代若乃花、大鵬などの大横綱・人気横綱が輩出されることになります。ついでに書くと昨日プロレス史で取り上げた力道山もここの部屋の幕内力士でした)。

また、同じように双葉山が最初入門した立浪部屋も、当時は小部屋で、稽古相手を求めて出稽古しに二所ノ関部屋に出向き、栃木山が若き頃の玉錦に稽古をつけて面倒を見てくれてかわいがってくれたように、玉錦が双葉山に稽古をつけて面倒を見てくれたりかわいがってくれた、という経緯がありました。そして双葉山も現役のまま、時津風部屋を開いて、のちに「時津風一門」となる大きな部屋・一門を育てていくことになります。

勿論、最初から将来を見込まれて入門してきた横綱も少なくはないんですが(近年で言えば曙・貴乃花など)、逆に素質は見込まれなくても猛烈な稽古量や出稽古先で強くなって大成した横綱も意外に多いんですね。むしろモンゴルから来た時には小柄でひょろひょろで、日本に来たけどどこの部屋からも声がかからず、帰国前夜にどうにか宮城野部屋がひきうけてくれた白鵬もそうなんですが。まさかあれだけ大横綱になるだなんて、と。

ただ、ボクシング漫画の「はじめの一歩」でも、鴨川会長が言ってましたが、

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これも「真理」だと思うんすよね。

ま、「好きこそ物の上手なれ」という言葉もありますし。どこまでたどり着けるかはわかりませんが、可能性は幾らでもあるから、頑張ってほしいなあ、と思いますね。「型」はブロガーの数がいればその分だけあるのは当然なんですから。いろいろと試行錯誤しつつ、楽しんでいってほしいですね。

私自身も、今後も単なる一ファンではありますが、ちょくちょくこちらのブログの記事は楽しみに拝見したいと思います。はい。

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