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「人生、成り行き」

贔屓の千葉ロッテ・ヴァンフォーレ甲府を中心に、四方山話を書いている雑記ブログです。あとさだまさしとかも。

人生、成り行き

"「くまモン」人形焼き"無許可販売で告訴…の一件で、昔の「サザエさん」をめぐる著作権侵害事件を思い出した。

ツッコミ 雑談

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無許可「くまモン」 人形焼き販売で初告訴 - 社会 : 日刊スポーツ

こういうのは、一応、許可はいるらしいんですが無料なんだそうですね。ということは「許可が下りない」ような輩が売ってたのか??

熊本県は9日、県のPRキャラクター「くまモン」をかたどった人形焼きを無許可で販売したとして、著作権法違反の疑いで熊本県の男性2人を県警に告訴したと発表した。

  再三にわたる販売中止の指導に従わず「極めて悪質」と判断した。くまモンの無許可使用を巡る告訴は初めて。県警は、同日中にも同法違反容疑で2人を書類送検する。

  告訴されたのは熊本市南区の30代男性と、熊本県嘉島町の50代男性。県によると、今年1月と3月、熊本市のスーパー敷地内で移動店舗を出し、くまモンをかたどった人形焼きを県の許可なく製造、販売したとしている。

  県によると、50代男性は11年12月にくまモンの利用許可を得ていたが、13年末で期間が終了。県は14年3月、無許可販売を確認し、男性を指導したが販売を続けた。

  県は今年3月、県警に告訴。県警の調べで製造と販売の責任者は30代男性で、2人が共謀していた疑いが浮上した。県は今月6日に再び告訴状を提出していた。

  くまモンのイラストは県に著作権があり、グッズや食品などに利用する場合は無料だが、県の許可が必要。

一方は「以前利用許可を得てたが、期間が終了して再許可申請を出さなかった」、もう一方は「単純に無許可だったが、もう一方の奴と共謀してた」ってんで、「きわめて悪質」ということで告訴か…。手間を惜しんだのか、それとも30代の方はテキ屋みたいな怪しい稼業でそれこそ「許可が下りないような輩」だったんではないのかなと(爆)

昔、「サザエさんバス」という事件がありまして…。

で、これを書いてて思い出したんですが、近年は著作権とか肖像権とかに非常に細かく、厳しくなった世の中になりましたが、以前、特に昭和中期の頃までは、こういう著作権等は「緩かった」ものでして、それこそ権利とか一切に関係なくやりたい放題だった側面もあったんだそうです。

ではこのように著作権侵害等で厳しくなったり、裁判沙汰になったりした「きっかけ」は、というと、これが実は、

「サザエさん」

だったんですね。

これは裁判判例では有名な事件なんですが、立川バスという現在も東京都立川市を中心に運行しているバス会社が(青梅線沿線住民の私もたまーに立川駅前から羽田空港行きの高速バスでお世話になってるんですが(笑))、自社の観光バスにサザエさんのキャラクターを描いて「サザエさん観光」として運行・営業してたんですが、当の「サザエさん」の原作者である長谷川町子氏には使用許可は貰っていなかったんだそうです。

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↑一応、ネットで検索したらこういうのだったそうで…うわ、ロコツやん(汗)/お借りしてきました(多謝)

なんと20年近くも無許可で営業していた、と。

で、昭和26年から19年ほど無許可で使っていたのが判明し、昭和45年に長谷川町子氏サイドからサザエさんの絵の使用差し止め請求を訴えられ、民事訴訟として東京地方裁判所で争われることになりました。

ちなみに、昭和26年というのはその当時はまだフジテレビのアニメは始まっておらず(というか、フジテレビはおろか日本初のテレビ局であるNHKが開局するのが昭和28年ですので)、朝日新聞の朝刊に4コマ漫画として連載が始まってから、昭和45年というのはフジテレビで現在も続くアニメが始まった翌年だったんでその20年弱の間、結構長い期間になりますが、「勝手に」立川バスが使っていたことになります。

そしてこれで原作者サイドが勝訴することなります。

最終的には5年ほど民事訴訟で争われた結果、東京地裁判決では原作者サイドの要求をほぼ全面的に認められ、勝訴した上に「負けた」立川バスは1800万円強(具体的には1824万4099円)の損害賠償に加えて、過去5年間分の著作権料支払いの分を年金利5%をつけて払う事になったんでそうです。

これが我が国の法曹の世界では

「サザエさんバス事件」

という名前で知られるようになる、当時の日本で非常に画期的な、著作権と著作権侵害が認められた判例となったんです。

ま、立川バスは当時の時代背景からすると「それまでそんな権利侵害とか何もトラブルがなかったじゃん…原作者に許可を得るなんて聞いた事ないよー」って感じだったんでしょうが、これ以降、著作権に関しては権利がより厳しくなっていったのは言うまでもありません。

今も「サザエさん」の映像化作品の販売がない理由は…。

ついでに書くと、それ以前にも単行本等で海賊版が多く出回っていたそうで苦情が多く長谷川町子氏に殺到していたいきさつもあり、(当時の販売元の長谷川氏が立ち上げた「姉妹社」という会社で、現在の長谷川町子美術館にあたる組織です。現在も著作権管理はこちらが行っています)は生前はこの「サザエさんバス」事件以降、版権管理がより厳しく対応するようになったんだそうで、映像のビデオ化、DVD化、配信などが一切行われたことがなく、アニメの主題歌のジャケットにすら絵を出さないぐらい徹底した対応を取るきっかけになったんだそうです。

それに比べればまだ熊本県は良心的なのに…。

それを思うと(いや、長谷川町子氏の対応がひどいという意味ではありませんので念の為)、「正規のルートで許可を取ろうと思えば取れたのに。しかも無料で」って感じなのにね、このくまモンの人形焼きの一件は。しかも権利料に関しては無料なんでしょう?

やはり手間を惜しんだのか、それとも許可を貰えないような売り方をもくろんだんだろうかと(苦笑)。

余談

ちなみに日本初の著作権侵害訴訟は明治時代の人気浪曲師・桃中軒雲右衛門が吹き込んだ浪曲のレコードを、無断で模倣業者がダビングしまくって売った為に、浪曲師本人に大金を払って吹き込んでもらった正規の業者が模倣業者を訴えた件だったんですが、この時は当時の最高裁にあたる「大審院」が「浪曲のような低級音楽には著作権は無い」という事で損害賠償を否定しているんだそうです。それもひどいな、おい(汗)

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